1875

 

あれは中学2年の時。

 

 

「周りがみんな持ってるから」

という理由で、母親に懇願し、

 

やっとのことで"携帯電話"を手に入れた。

 

 

当時はSNSとか無かったし、

インターネットの楽しさやYoutube

知らなかったけど、

携帯を持つことで、

クラスの友達とEメールできるのが

何よりの楽しみだった。

 

 

 

受験期に突入。

ちょうど勉強に疲れてきた私は

次第に母親の目を盗んで、自分の部屋で

隠れてメールばかりするようになった。

 

 

(今更言い訳する訳じゃないけど、

熱を入れて打ち込んでた部活も引退し、

学校と塾の往復で、勉強漬けの毎日に疲弊していた。

ちょっと息抜きしたかったんだと思う。)

 

 

 

大事な時期なのに、何度注意しても聞かず

ケータイばっかり触ってる

そんな私を見かねた母親は、、

ある日強硬手段に出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「...あれ?」

携帯を使おうとするが、

一向にパスワードが開かない。

 

 

 

 

 

そう、母がパスワードを変更していたのだ。汗

 

こうしてあまりにも突然に携帯が使えなくなった。

強制的に勉強に集中しろ、ということだ。

 

 

 

 

 

 

しかし、15歳の私は、諦めることを知らなかった。

 

 

 

 

 

 

(4桁のパスワードかぁ。

確率的にざっと1万通りもある。。)

 

一瞬気が遠くなったが、

何故か当てられる気がした。

 

 

そして無い知恵を絞り出し、

思い当たる番号を順番に入れてみる。

 

① おじいちゃんの誕生日

失敗。

② おばあちゃんの誕生日

失敗。。。

 

 

 

3回目。ふと、ひらめく。

 

 

(お母さんが考えそうなことを考えよう。)

 

 

その時、お母さんと私は喧嘩してた。

 

お母さんは私に怒ってるはず。

嫌な娘だと思ってるはず。

 

そうだ! 1 8 7 5 (嫌な子) に違いない!

 

 

(1 8 7 5 ....)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロック解除。

 

 

 

解除できた喜びと同時に押し寄せる

何とも言えない悲しみ。笑

 

 

母親はあっけらかんと、

さすが私の子やーと感心してた。笑

 

 

 

おわり